前回ちらりと名前を出した「フラットパック」。所謂正式ではないんだけれども全米ではコメディ(を主に)映画製作をしている集団として認識されています。
そもそも「フラットパック」は「ブラッドパック」のパロディです。
※ブラッド・パックってのは80年代に活躍した、将来を有望視されていた若手俳優の集まりのこと。エミリオ・エステベス、チャーリー・シーン、ルー・ダイアモンド・フィリップス、ロブ・ロウ、マット・ディロン、ラルフ・マッチオ、パトリック・スウェイジ、アンドリュー・マッカーシー、C・トーマス・ハウエル、ダイアン・レイン、デミ・ムーア、ジャド・ネルソン、キーファー・サザーランド とか、この辺の人たちの総称(リアルタイムで知っているわけではないので実際怪しいけど、多分この辺の人たち。今残ってるのは僅かですね。)。
さて、話を元に戻して。
構成員(とされている人々)
ベン・スティラー
オーウェン・ウィルソン
ルーク・ウィルソン
スティーヴ・カレル
ウィル・フェレル
ヴィンス・ヴォーン
ジャック・ブラック(準構成員?)
主催者?代表?は今や知らない人は居ないであろう大スター
”ベン・スティラー”(以下、ベン)
ベン・スティラーin『ズーランダー』
彼が自分の出演作、監督作にお気に入りの俳優を集めて製作をしだした事が契機になって「フラットパック」が構成されたとされてます。
そもそもベンは喜劇俳優一家に生まれて自身もSNLやらMTVやらで活躍をしており『太陽の帝国』(スピルバーグ:1987)で映画デビュー、そしてみんなのバイブル『リアイティ・バイツ』(ベン:1994)では監督デビュー&出演を果たして、以降は順調に映画界での地位を築いております。
我等の青春ムービー『リアリティ・バイツ』
「フラットパック」が形成され始めたのはそんな彼が監督した『ケーブル・ガイ』(ベン:1996)かと思われます。ジム・キャリー主演のサイコホラー・コメディ?っていう微妙な立ち位置にある妙な作品なんだけど、おかしさと笑えない恐ろしさが巧くブレンドされていて、作品の評価はそこそこ高かった筈。
怪作「ケーブル・ガイ」
その作品に現構成員であるオーウェン・ウィルソンだったりジャック・ブラックだったり、当初は構成員となってもおかしくなかったジャニーン・ガロファロだったりが集められて、今の礎が出来たとされています。
必然的にオーウェンが参加すれば弟のルークも参加することになり、(ブラコンですからね。多分。)ベンのSNL絡みでウィル・フェレルとスティーヴ・カレルも集められ・・・てな感じなのかな。
現在の「フラットパック」の状態になった最近作はやっぱり『ズーランダー』(ベン:2001)。この作品はベンが嫁を見つけるきっかけだったり、ヴィンス・ヴォーンやウィル・フェレルが新しく仲間入りしたり、色々と「フラットパック」の歴史には欠かせない作品。しかもドが付く馬鹿な映画。他にもかなり豪華なゲストが出演していたりするし、唖然とする位アホな展開の映画なので是非観賞することをお勧めします。必見。
必見の『ズーランダー』
さて、「フラットパック」の凄いところは”構成員全員が単品で主演を張れる人間ばかり”と言うこと。それ故、複数の構成員が「フラットパック」を離れて別作品で主演&共演することも屡。ま、製作だったり何かしらで「フラットパック」関係者が絡んでいる可能性は有るんだけど、其処まではわからにゃぁい。最近では各々の出演料も高騰してきてしまっているが故、勢ぞろい!な作品は皆無に等しい反面、2~3人で他所へ出演のケースは少なくない。
基本、アメリカのコメディってのはホラーよりも日本に入って来辛い(字幕だけじゃ面白さは伝わらないからね。)のが現状(特にブラック系)なんだけど、彼ら「フラットパック」の作品はキャラ立ちした各々の雰囲気や大袈裟な演技で笑う内容が殆どなので、かなり諸外国受けが良いはず。
前回でも挙げた、現在公開中の『俺たちフィギュアスケーター』(ウィル・スペック&ジョシュ・ゴードン:2007)。今までなら間違いなく未公開DVDスルーになる筈の作品だけど、全米での知名度や、潜在的「フラットパック」ファン、そしてGAGAの宣伝の巧さが絡み合って公開、そして大成功を収めている。これも「受け容れやすいコメディ」だったからであって。主演は「フラットパック」の稼ぎ頭、ウィル・フェレルだし、製作にはベンも名を連ねていますしね!。
他にも「出稼ぎ作品」は沢山あって。
ミート・ザ・ペアレンツ
ロイヤル・テネンバウムス ※これは微妙だな
アダルト・スクール(未)
ウェディング・クラッシャーズ(未)
オレンジ・カウンティ(未)
俺たちニュースキャスター(未)
ドッジボール
ナイトミュージアム
テネイシャス・D・イン・ザ・ビッグ・オブ・デスティニー(原題)
隣のリッチマン(未)
メリンダとメリンダ(何気に)
・・・・・・・・
『ドッジボール』よりお互いを罵り合うの図
他にも沢山あるんですけど「フラットパック作品」と「出稼ぎ作品」の線引きが難しくなることが判明。でも、少なからず彼らが関係している作品たちなり。
『アダルト・スクール』より、ウィル、ルーク、ヴィンス
構成員の色々な活動のセイもあってか、一定の製作者や監督の作品を好む傾向が少なく無く、トッド・フィリップスやジャド・アパトゥとは交流が特に深いみたい。
ほらでた。ここで出ましたジャド・アパトゥ。(以下、ジャドアパ)
構成員のスティーヴ・カレル主演の『40歳の童貞男』は前回も挙げましたけどんも。監督はジャドアパ。彼はフラットパックの礎でもある「ケーブルガイ」の製作でもあったりするんです!しかも前回挙がった『俺たちニュースキャスター』も製作!しかもこの映画、同じく前回登場セス・ローゲンも出演してるんだなこれが!
ベン発信の「フラットパック」は今や7人では収まりきらず、ジャドアパや他の監督、製作者を巻き込んで大きな渦を作り出しています!セスもそのうち絡んで、超楽しみな感じになってくるんじゃなかろうか!?構成員予備軍もチラリホラリと名が挙がってきている「フラットパック」の今後に請うご期待。
構成員は各々非常にコッテリしているので、後日改めて追及していこう。
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